ことばのルーツを、さくっと解説

その言葉の由来
しってる?

『完璧』も『矛盾』も、もとは2000年前の人間ドラマから生まれた一語。日常で使うあのことばの裏側を、さくっと読めるサイズで紹介します。

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#070 日常語
自然 しぜん

「自然」はもともと風景の名前ではなかった。『老子』の「自然」は「おのずから然り」というようすを指す述語で、名詞ではない。蘭学者はいったん natuur に当てたが、後続の辞書は「切当ならず」と斥ける。1889 年の巌本善治と森鷗外の論争を経て、ようやく「自然=自然界」が定着した——日常語の由来を物語として紹介します。

森鷗外 読了 5 分 →
#069 戦国
大器晩成 たいきばんせい

「大器晩成」の出典は『老子』第四十一章。でも 1993 年に出土した現存最古の写本・郭店楚簡には「大器曼成」、馬王堆帛書乙本には「大器免成」とあった。本来は「大きな器は完成しない」の意だったとする有力説もある。励ましの言葉になるまでを、『韓非子』喩老篇から『三国志』崔琰伝まで物語として紹介します。

老子 読了 6 分 →
#068 日常語
革命 かくめい

「革命」の出どころは『易経』革卦の彖伝「湯武 命を革め、天に順ひて人に応ず」。もとは天が王朝の命を革める、上からの交代劇だった。それが明治日本で revolution の訳語に選ばれ、清末の梁啓超は「確訳に非ざるなり」と噛みついた——日常語の由来を物語として紹介します。

福沢諭吉 読了 6 分 →
#067 戦国
出藍の誉れ しゅつらんのほまれ

「出藍の誉れ」は、弟子が師を超えたことへの称賛。でも、もとになった『荀子』勧学篇の一句「青は之を藍より取りて、藍より青し」は、じつは荀子が「学ぶのをやめるな」と説いた向上のたとえで、師弟の話ではなかった。しかも「出藍の誉れ」という語自体、荀子の言葉ではない——意味がずれていった言葉の由来を物語として紹介します。

荀子 読了 5 分 →
#066 外来語
ナルシスト ナルシスト

「ナルシスト」は自分に酔う人のこと。語源はギリシャ神話の美少年ナルキッソス——泉に映る自分に恋して死に、水仙になった。その名を1914年にフロイトが「自己愛」の心理学用語ナルシシズムへ橋渡しし、英語 narcissist を経て日本語に定着した。二千年をかけて日常語になった、その由来を物語として紹介します。

ナルキッソス 読了 5 分 →
#065
月下氷人 げっかひょうじん

仲人を意味する「月下氷人」は、実は由来を異にする二つの物語をつないだ合成語です。唐の宋城で若者・韋固が出会った月下老人は、生まれる前から夫婦の足を赤い縄で結ぶ縁結びの存在。もう一方の「氷人」は、西晋の令狐策が見た夢の占いから生まれた仲人の異名。二つの故事が一語に結ばれた由来を物語として紹介します。

月下老人 読了 6 分 →
#064 戦国
浩然の気 こうぜんのき

戦国時代、孟子が弟子・公孫丑に説いた「浩然の気」。至大至剛で天地に満ち、日々の正しい行い(集義)を積み重ねて自然に養われる、義に根ざした活力だった。それを説いたまさにその場面で引かれたのが、苗を引き抜いた「助長」のたとえ。いまや「自然に触れてのびのび」へやわらいだ『孟子』公孫丑上篇の言葉を物語として紹介します。

孟子 読了 5 分 →
#063 後漢
烏合の衆 うごうのしゅう

王莽の新が倒れた乱世、邯鄲で「漢の皇子」を名乗る王郎が皇帝に立ち、河北の街々が雪崩を打ってなびいた。二十一歳の耿弇は、王郎へ走ろうとする従者に「精鋭の騎兵であんな烏合の衆を踏みにじるのは、枯れ木を砕くようなものだ」と言い放つ——『後漢書』耿弇列伝に残る「烏合の衆」の由来を物語として紹介します。

耿弇 読了 6 分 →

クイズ

ことばの
ルーツ、当てる?

10問のクイズで、由来をどれくらい知ってるか試せます。所要3分。